弁護士 渡部照子

弁護士 渡部 照子

経歴

1944年
熊本県で出生
1967年
中央大学法学部卒業
1974年
弁護士登録・代々木総合法律事務所にて業務開始

これまでの主たる業務

1.家事事件(離婚・相続・親子関係)
2.個人破産・会社破産、あるいは、個人・会社の任意整理
3.借地・借家等の賃貸借契約関係
4.成年後見業務
5.医療過誤等の損害賠償請求事件
6.労災・職業病
7.著作権

ご相談をうける際の私の願い

まざまな苦しみを抱えてご相談にこられる方々。なんで自分だけがこんなに苦しまなければならないのか。そんな相談者に、私は自分史を書くことをお勧めします。自分の過去を振りかえることで、何か気付き、気持ちの整理ができるかもしれませんし、自ずから解決の方向性を見つけることができるかもしれません。少なくともその書面は、弁護士業務としての主張書面にも利用できます。民事事件は和解で解決できる場合が多いのですが、紛争の相手方と和解する時は、必ずしも金銭の多寡ではなく、次の人生を歩み出す決心がついたときのような気がします。そんな解決に向けてご相談していけたらと願っています。

著書(単行本)、メディア

・紫陽花(共著) 花伝社・2012年7月発行
・愛の事情    花伝社・1993年3月発行
・TBSドラマ「弁護士高見沢響子」シリーズ法律監修

主な所属団体

・東京弁護士会の高齢者・障害者の権利に関する特別委員会
・自由法曹団
・日本女性法律家協会

コラム

〈遺言書の効力〉について
相続事件では相続財産の範囲、あるいは遺留分などが争われます。遺言書が存在するという場合には、その有効性が争われることがあります。
その場合の争点の一つは、遺言書を作成する意思能力があったかどうか、二つは、その遺言書の字が遺言者の自筆であるかどうかです。
前者については、双方、医師の鑑定書を提出し、意思能力の存否を立証しますが、参考資料として手軽に利用できる書面の一つが介護認定の際に作成された「介護認定審査会資料」です。尤も、今後も同資料を利用可能であるかは不明です。
後者については、筆跡鑑定書を提出するなどします。筆跡鑑定について少し述べれば、高齢になると、若い頃と違って、文字の形態自体に変化が生じます。
それは、体力の衰え、脳梗塞等の発症による手指の震え等々が生じ、遺言書の書体に歪みや震えが見受けられることが少なくありません。その文字を鑑定するにあたって対照とすべき文字は、本来、若く元気がある頃に書いたものではなく、高齢になって書いたものが相応しいでしょう。しかし、実際のところ対象とすべき手紙などがほとんどないこともあります。そんな時は、若い頃に書いた文字も対象とせざるをえませんが、文字の特徴の一致の有無など慎重な判断が求められます。
もっとも、意思能力に関する医師の意見書にせよ、筆跡鑑定書にせよ、双方ともに真っ向から相反する書面を提出するわけですから、全体的に見てどう判断されるか、ということもあります。遺言者をめぐるさまざまな事実関係を丁寧に主張・立証することも忘れてはなりません。

〈憲法を守り・活かす活動〉
私は弁護士になった時に、どんな弁護士になろうかと改めて考えました。その時、憲法を守り・活かす活動をする弁護士になりたい、と思いました。その理由は、母の話でした。母は幼かった私に、憲法に戦争しない、女も男と同じって書いてあるそうよ、あなたは良い時代に生まれてきてよかったね、と言いました。母自身は、女だからとの理由で希望した高等教育を受けられず、長男の嫁となって苦労し、また、戦火を逃れて東京、熊本、宮崎と転々と住居をかえたり、食糧難などの苦しかった経験から発した言葉でした。
私が幼い頃は、国内では約320万人、海外では2000万人以上という信じられないほどの大きな犠牲と言論統制で言いたいことが言えず、食糧統制で食べる物も食べられなかった時代が終わり、これからはよくなるという未来にむけて希望と活気がありました。それなのに戦後間もなくしてから、国民の人権を軽んじて国の統制を強める憲法へ変えようと動きが起こり、私が弁護士になった当時もそれが続いていました。
私は、現在9条の会のメンバーなどとして憲法を守り・活かす活動をしています。2015年は安保法制(戦争法制)が成立し、歴史の転換点と言える事態がおきました。しかし、立憲主義・民主主義・平和主義を守れという国民の要求は、憲法を活かす活動へと大きくしつつあります。私も、これからもこの活動の一端を担って力を尽くしたいと思います。